ダンスと音楽は切っても切り離せない関係にある。クラシックではバッハ、モーツアルトの時代からワルツ、ポルカ、メヌエット等など皆舞曲が基礎にある。交響曲のような鑑賞型の曲が中心になってもウィンナワルツのような形でダンス音楽も長く残ったのである。
ジャズでも同様なことが言える。初期のジャズはダンスとは深くかかわりあってきた。特にスイング時代はビッグバンドをバックにダンスをすることが大流行した。しかしチャーリーパーカーやディジー・ガレスピー等によりバップがジャズの主役となり、ダンス音楽は次第に衰退していった。
所が最近再びダンス音楽が復興の兆しを見せている。デキシーランドジャズやスイングジャズのバンドが復活し、彼らの演奏の前では多くの人がそれに合わせてダンスに興じる姿も珍しくなくなった。ダンスは人間の欲急であるから場と音楽さえあれば復活するのは自明の理である。
私がジャズに最初に触れたのは大学のデキシーランドジャズ・バンドでありダンスパーティでテナー担当の私は見よう見まねでアドリブを模索しているうちにいつの間にかジャズに没頭していた。ダンス音楽演奏で得た収穫は常にスイング感のある演奏を心掛けた事である。私は今でもジャズとは「スイングすること」が第1と心掛け、踊れる音楽を意識している。
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