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音楽と右脳の関係はこのコラムでも何度か触れた。音楽に右脳刺激効果があるのは一般論では正しい。しかし神経内科の米山博士によれば聴き方によってその効果は左右されるのだそうだ。
昔懐かしい唄を口ずさんだり演歌を風呂場で唸ったりする場合の右脳刺激効果は皆無と言って良い。きれいなメロディほど効果は高く、リズムを強烈に感じるロック系やスイング系の音楽は左脳を刺激するそうである。
また聴き方によっても違ってくる。何かをしながらBGMとして聴いている限り余り効果は期待できずじっくり音楽に集中して耳を傾けることによって初めて右脳刺激効果が得られるのだそうだ。つまりこうしたことを考慮した上での理想的な音楽鑑賞態度とは・・・照明を落とした部屋でクラシック系の余り聴き慣れない美しい旋律に没頭してじっくり耳を傾ける、ということになる。
まあそれはそれで良い。しかし実際には音楽を楽しむのは何も右脳効果を高めるためだけではない。好きな音楽を好きな時に自由に聴く快感は何にも代え難いものだ。自由に音楽を楽しんでこそストレス発散や明日への活力につながる筈である。そういう訳で右脳効果の有無に関わらず私は今日もお好みのCDを取り出してはスインギーな曲やバラードに陶酔するのだ。 |